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ブリストル生活


 

1. はじめに
 

 私は、幸運にも日本学術振興会の海外特別研究員に受かって、2008年10月1日から2年間、イギリスのイングランド南西部のブリストル市にある、ブリストル大学地球科学科に客員研究員として派遣されました。はじめは、とにかくイギリスの生活になれるのに大変だったけど、おわってみれば楽しくて、あっという間でした。ここでは、赴任時のさまざまな体験を残しておきたいと思います。ロンドン生活の情報は簡単に手に入るけど、地方都市の情報は少ないので、今後同じように客員でこられる方やその他、長期滞在される方のために、役に立てればうれしいなと思います。

 

2. 銀行口座
 

 家賃の引き落としや月ぎめの携帯電話に加入するためには、まず銀行口座が必要だ。というわけで、まず、同僚のJoおすすめのBarclaysに行ってみる。たくさん書類を持って行ったが、私の身分と住所を保証するレターを取ってくる必要があるといわれた。そこで、研究室の教官のサインの入ったレターを作って持っていったが、受け入れられなかった。次に、担当の人が教えてくれた学生会館みたいなところに行くが、私は学生ではないからレターは出せないと言われた。そこで、大学のSenate Houseに行ったが、私はスタッフではないからレターは出せないといわれた。Barclaysでは、銀行が知っている大学職員のサインの入ったレターでないと受け付けてくれないようだった。最終的に、担当の人ががんばってくれて、私の日本の運転免許だとか、銀行の残高証明だとかで上司に交渉してはくれたが、ついに口座を開くことはできなかった。

 次に、HSBCに向かうと、研究室の教官のサイン入りレターでOKだが、Passport accountかBasic accoutしか作れないといわれた。Passport accountは、主に留学生向けの口座で、Current accoutと同じサービスを受けることはできるが、毎月6ポンドも払う必要がある。1年後に審査してCurrent accountに変更することもできるといわれたが、毎月千円も払うのはいやなのでこれはパスだ。あと、Basic accoutは、維持手数料は無料だけど、小切手とかデビットカードとか作れないのでこれもパスだ。

   三度目の正直で、大学最寄のNatWestに向かう。こちらでは、銀行の要求にあうようにレターの作り直しはさせられたが、基本的に研究室の教官のサイン入りのレターとパスポートのコピーであっさりCurrent accountとSaving accountを開くことができた。そして、3日後に口座番号が届いて、5日後にネットバンキング用のIDが届き、8日後にデビット機能付のキャッシュカードが届き、2週間後にPINコードを受け取ることができた。

 以前にネットで調べた時は、外国人が口座を開くのは、Barclays、NatWestとLloyds TSB(今回は試していない)ではかなり難しく、HSBCがもっとも簡単だという風に覚えていたが、今回はNatWestであっさり開設できたので意外だった。研究室のほかの外国人研究者もNatWestで作れていたので、ブリストルに客員で来る人はNatWestがお勧めです。

 

3. 住居
 

 到着翌日から、不動産に直接出向いたり、ネットで検索&速攻電話を繰り返して、精力的に物件の見学に行った。しかし、10月と時期が悪く(学生たちの移動は8月に終了してしまう)で、立地はよくても、屋根裏部屋で狭かったり、設備がいまいちだったりと、空振りばかりが続いた。そして、大体7,8件見たところで、目が肥えてきたので、あとはむやみに見学しないで、条件がそろったものだけ見ることにした。2週間を過ぎると、だいぶあせってきて、住みたい地域を歩き回って、貸し物件のサインを見つけては、その場で不動産屋に電話したりもしていた。そして、3週間目くらいに、ネットで絶好の物件を見つけて、一番に見学しに行ってようやく決めた。

 探していた条件としては、場所がRedlandかCliftonで、大学から徒歩20分以内、近くにスーパーがあり、2ベッドルームで、バスタブ付き、1st floor flatで、できれば南向きで、家賃は月850ポンドまで。結構いい条件なのだが、Joがあせらずに待てば、きっと出てくるっていうのを信じて粘ったかいがあった。今の家は、このすべてを満たしていて、特に立地の面で、かなり満足している。ちなみに、家賃は、800ポンド/月で、その他光熱費等(すべて個人契約)は、水道31ポンド/月、電気30ポンド/月、ガス45ポンド/月、ネット+固定電話約20ポンド/月、Council tax約100ポンド/月ってな感じ。だからトータルで月に1000ポンドくらいを払っています。

 おすすめの不動産屋としては、Accomodation unlimited(今回私が利用した)、Zed&Co、Flatline、Abodeあたりが、リーズナブルな物件を扱っていてよいと感じた。また、検索サイトはrightmove.co.ukが一番いいと思った。ちなみに、イギリスの不動産屋は、ただ物件をLandlordの代わりに宣伝と見学の手配をするだけで、手続きの手伝いとか、物件の管理とかはまったくしてくれないし、大家がどんな人かも教えてくれなかった。だから、時間に余裕にある人は、Gumtreeなどの個人売買サイトで直接見つけるほうが、仲介料を払わなくてよいので、そちらをぜひ薦めたい。

 今回の家探しでよくわかったのは、一番確実にいい物件を押さえる方法は、必要条件をそろえて、不動産を片っ端から回って、いいのが出たらすぐに電話してもらうように頼むことだということだ。こちらでは、日本では考えられないくらい、物件の回転が速く、よいものは、広告にでた翌日にはたいていなくなってしまう。結局、いい物件は、ネットとかに出る前に、待っている客に情報が行ってしまうので、表の情報だけ追って待っていても意味がないのだ。

 

4. インターネットと電話 
 

<インターネット>
 Virginの光ケーブルのインターネットと固定電話の抱き合わせプランに加入。うちは、前の住人もVirginだったらしく、すでにケーブルが部屋に来ていたので、ルーターが届いたらすぐに使えるようになった。速度は、一番低い2MBのプランだが、まったく不自由はない。
 ちなみに、一番安いプランなので、届いたルータに無線LAN機能がついておわず、有線のジャックもひとつしかなかったので、プリントサーバ機能付きの無線LANルーターを別途購入した。

<携帯電話>
 夫婦で、Virgin mobileのPay as you goのケータイにした。本当は、銀行口座を開いてからPay monthlyのプランに変更しようかと思ったが、2ヶ月も経つと、ほとんどケータイを使わなくなったのでやめた。会社によるが、同社ケータイ間の通話は安いので、同じ会社にしたほうがいい。なお、Virginは通話料は安いのだが、電話機のバリエーションが少ない。
 日本と違って、イギリスは、Vodafone, Virgin, Orange, O2, T-mobileと、たくさんのケータイサービス会社があって、どれにするかかなり迷う。で、すべての会社のパンフレットを集めて詳細に検討した結果、リーズナブルなのは、Virgin, Vodafone, Orangeの順だと思った。
 ちなみに、イギリスでは、会社間の電話番号の移動は無料ででき、15ポンド払ってUnlockという作業を契約しているケータイ会社でしてもらえば、Pay as you go専用の電話機を、Pay monthlyに変えて利用することや、電話機はそのままで他社に乗り換えることも可能である。

<固定電話>
 特別必要はなかったのだが、インターネットとの抱き合わせプランに入ったので使っている(ネット単独も、抱き合わせも値段がほとんど変わらなかったので、入った)。他の固定電話や、特に、トールフリーの0800で始まる番号に書けるときに利用している。日本も同じだが、ケータイからだと、トールフリーナンバーにかけることができず、加入している安い国際電話サービスを利用するときに、ロンドンまでの通話料を払う必要があるからだ。
 ちなみに、国際電話はOrbixという会社を利用しているのだが、日本まで、だいたい 8 pence/1 minでかけることができ、大変重宝しています(前使っていたスイフトコールは、サービスを終了)。

 

5. 買い物
 

 歩いて5分くらいのClifton Down stationのSainsbury'sが、我が家がメインに利用しているスーパーだ。ここは、大学周辺で一番でかいスーパーで、たいていのものがそろうのでとっても便利。ポイントカードもあるので、できるだけここを利用している。

 米や味噌・醤油などの日本食材は、Cheltenham roadにある、Dano martというアジア食材店で購入している。金額が20ポンド以上で、無料配送してくれるので、いつもまとめて注文して、配達してもらっている。韓国人の店主は、とっても仕事熱心でいい人。

 あとは、Whiteladies roadにSomerfieldやTescoがあって、そこもたまに利用する。それぞれ歩いて1-2分かな。Whiteladies沿いには、Kitchensという台所用品の専門店とか、小物・インテリア系のお店が点在していて、結構便利。

 電化製品については、残念ながら、近所に電器屋さんがぜんぜんないので、でかい物はネット通販で、小物はBroadmeadまで買出しに行っている。

 

6. 外食

 イギリスの料理って。。。というのが、イギリス人も認める常識ではあるが、つぶさに情報収集すると、それなりにおいしい店はあるのでした(イギリス料理の店ではないことがほとんどだが。。。)。
 ここで紹介するCafeやPubは、すべて食事ができるところです。


Take away

Magic roll大学近くの巻き物屋。目の前で肉を焼いて、トルティーヤのような生地に、野菜やチーズと一緒につめてくれる。おいしいのだが、少しヘビーなので、おなかが減っているときにおすすめ。4ポンド前後。Quees row

Ahmed's Curry Cafeインド料理レストラン。安くてうまいと、学生に評判。Chandos road


Restaurants

Vincenzo's Pizza Houseイタリアンレストラン。おいしくて、リーズナブル。Park street.

Pizza Provencaleおいしくて、リーズナブル。Regent St, Clifton

Juniperこぎれいなレストラン。行った事ないけど、おいしいらしい。値段は高め。Cotham road south.

The Clifton Sausageイギリス料理。日本人には、看板のSausageよりも、ステーキの方がいいみたい。メインが12-15ポンド。Clifton Village

Green's Dining Room欧風イギリス料理。Supperが2品セットで22ポンド。Zetland road

Robin Hood Retreatガストロパブ。メイン13-15ポンド。Gloucester road

Tai panタイ料理、リーズナブル。Take awayする人が多い。Gloucester road


Cafe & Restaurants

Papadeli2階がカフェレストランで、ちゃんとした料理は10ポンド程度と高め。店内はこぎれいで、おいしい。1階がオーガニックフードのお店で、サンドイッチのテイクアウェイができる。Alma Road.

The Folk House食事は、軽食のみでリーズナブル。Park street.


Pubs

The Kensington Arms静かな住宅街の中にあるパブ。キレイで、雰囲気よし。HumburgerとOx cheekがうまかった。今のところ、一番お気に入りのパブ。Stanley road

Prince of Wales船の装飾をほどこした雰囲気のよいパブ。Sausage and mushがうまかった。Gloucester road

The Hope & Anchorシックだけど堅苦しくないよい雰囲気のパブ。食事は、リーズナブルな価格で、ままおいしい。Jacob's well road

The Cambridge Armsきれいなパブ。Pieがうまかった。Coldharbour road

Bar@155St Michael Hill road




 

7. その他
 

<トラベラーズチェック>
 当座のお金を確保するために、日本でAMEXのトラベラーズチェックを作っていった。でも、結局は使わなかったので、NatWestの口座に入れてしまった。手数料はとられなかった。

 銀行口座への入金をせずに換金する場合、一番簡単なのは、お店で使って(これが正しい使い方だが)お釣りをもらうことだが、丸のまま換金したい場合、無料で換金できるのは、Heathrow空港のAMEXのカウンターだけらしい。かつては、Lloyds TSBとかRBSとかでも無料で換金できたようだが、口座を持ってないとダメになったらしい。手数料を払えば、口座なしでもLloyds TSBと郵便局で換金できるらしい。ちなみに、大学近くのAMEXのお店では、1%の手数料で換金できるといわれた。たぶんこれが、口座なしの場合、一番安いかも。

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